3.歯周病の進行
歯と歯肉の境目には、健康な歯肉でも1~2mm程の溝があります。これを歯肉溝といいます。 | |
食べかすの磨き残しがあると、そこに細菌が付着し、歯垢(プラーク)を形成します。 歯垢の磨き残しがあると、歯垢中の細菌の繁殖が進みます。 |
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歯垢が除去されずにいると、歯垢が石灰化して硬くなり歯石になってしまいます。歯垢と歯石により、歯肉に炎症が生じます。 歯肉は赤く腫れ、出血しやすくなります。 |
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歯肉炎が続くと、細菌の出す毒素によって、歯と歯肉の接合部が破壊され、歯肉溝が深くなります。 この深くなった歯肉溝を歯周ポケットといいます。歯周ポケット内に強い毒素を持つ細菌の集合体(バイオフィルム)が繁殖してしまいます。 |
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歯を支えている骨である歯槽骨をはじめとする歯周組織が破壊されていきます。 進行してしまうと、歯がグラグラしてきたり、咬みにくくなったり、膿が出たりします。 口臭の原因にもなります。 |
~ワンポイント~
歯周病は歳を取ると自然になってしまうので、歳をとったら歯周病になるのは仕方がない、と思っている方が多くいらっしゃいます。
しかし、実際には歯周病は年齢に依存する病気では、決してありません。
歯垢や歯石が付着していない衛生的な状態を保つことができれば、年齢に関わらず、歯周病を予防することができます。
歯周病で破壊され失ってしまった歯槽骨は基本的に回復することはありませんので、日頃の適切な歯磨きや、定期的な歯石取りを継続していくことで歯周病にならないように、また進行しないようにすることが最も大切です。