The Defect 欠損部の治療

3.虫歯の進行

虫歯の事をカリエス(Caries)と言います。
歯医者ではその頭文字をとって虫歯の事をCと言うことが多いです。
虫歯の進行具合によって「C1、C2、C3、C4」と分けられます。
C1のほうが軽い虫歯でC4の方が進行した虫歯です。
では虫歯の進行を見ていきましょう。


C1

C1

初期の虫歯で、虫歯がエナメル質に限局しているものです。
痛みは出ないことがほとんどですので、この段階では虫歯ができたことに気づかない場合がほとんどです。
また、治療もこの段階で行えば、麻酔をしなくても痛みなく治療できることが多いです。
C2

C2

虫歯が象牙質まで進行したものです。痛みや、冷たいもの・熱いものにしみる、といった症状が出てくることもあります。象牙質を削るときには痛みが生じる場合も多いので、C2の治療には麻酔を使うことが多いです。
C3

C3

虫歯が大きく進行して歯髄まで進行してしまった状態です。
ここまで進行すると激しい痛みがでてきたり、咬むと痛い、などの症状が出てくることも多いです。
歯髄は虫歯菌によって感染してしまっていますので、治療としては歯髄を取って根の治療が必要になります。
C4

C4

虫歯を放置し続けた結果、歯冠が崩壊してしまい、歯根のみが残った状態です。
このように歯根しか残っていない状態を残根と言います。
歯髄はすでに死んでいます。状態によって痛みがある場合とない場合があります。
根の状態によっては抜歯をしなくてはならないことも多く、抜かずに残せるのであれば根の治療からしなくてはなりません。程度にもよりますが根の先端の周辺に膿がたまってしまうことも多くみられます。

~ワンポイント~

C1よりさらに進行のないCOという状態があります。
これは、「要観察歯」と言い、しっかり磨いてケアができていれば元に戻ったり、虫歯がこれ以上進行しないこともあります。
COは削らず様子を見ることがほとんどですが、継続的にケアが必要です。
余談ですがCOの「O」は「ゼロ」ではなくアルファベットの「オー」です。
Caries Observationといい、「経過観察の虫歯」という意味です。