数字のマジック

2020年11月20日 18:29:58

こんにちは、石神井公園の歯科と矯正歯科 矯正担当の北村です。

テレビでは連日”今日の感染者数は〇〇人です”と報道されています。

11/18には493人、翌19日には過去最多の534人が新型コロナウイルスの感染が確認されたようです。

確かに、数字的は”過去最多”

数字的には”過去最多”ですが、そもそも検査人数が増えています。

東京都のデータで4月と11月を比べてみると、

4月18日は検査人数250.9人、新規感染者数157.6人(7日移動平均)、

11月18日は検査人数5598.7人、新規感染者数355.1人(7日移動平均)

検査人数の増加に比べ、感染者数が増加していないのがわかります。

これは検査を受けれる基準が4月と11月では異なっているからです。

異なった基準の数字を単純に比較しても何も意味はありません。

例えば、サッカーのゴールは1点、バスケットボールのゴールは2点なので、バスケットボールのゴールの方が2倍すごいわけではないのと同じです。異なる競技を比較するときに、入る点数の話だけ比較をする人は誰もいません。その比較には意味がないことをわかっているからです。

つまり、検査している母集団や基準の違いを何も考慮しないで、ただ新規感染者数が”過去最多”という報道は何も意味をなさない”ただの数字”でしかありません。

少なくとも検査人数、集団の性質、陽性率、重症者数の変化、死者数など複数の項目から状況を判断しないといけない気がするのです。少しでも科学や統計を知っている人なら、”感染者数”単体では意味がないことを理解しているはずです。

そして、そのような複数の項目のデータは公表されています。

残念ながら、それらを総合的に伝えているメディアはほとんどありません。

東京都の重症者数に関しても、11月19日の時点で、38人。重傷者を定義付けて計測を始めた4月27日は93人でした。新規感染者数が著しく増加しているので、重症者も増加していてもおかしくはないはずなのに。。。

新型コロナがどんな病気か明らかになるのは時間の問題だと思います。

それまでの間、数字のマジックに踊らされることなく、様々な情報を理論的に正しく解釈ができるようになりたいものです。

石神井公園の歯科と矯正歯科